デジタルツイン(※1)技術で物流DXを支援するDatumix株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役:鈴木 智之)はこのたび、Leeap Labs inc.が開発した「”レベルプランナー・プラットフォーム”の倉庫モジュール」の販売を2023年9月28日(木)より開始しました。

”レベルプランナー・プラットフォーム”の倉庫モジュール:
https://datumix.co.jp/warehousing/

「”レベルプランナー・プラットフォーム”の倉庫モジュール」は現実世界の情報をパラメータ化してデータを取得。その情報を利用して仮想空間上に現実空間と同様の空間を構築し、さまざまな検証や予測を行うデジタルツインの技術を中心に据えた倉庫ソフトウェアです。

過去データを学習したAIモデルが入出荷の予測を行い、作業員人数の変更などを代表とする設定変更による生産性の変化をシミュレーションに基づいて最適化することで、物流倉庫の根本的な課題解決を目指します。

※1:デジタルツイン
現実空間の事象をデータ化し、仮想空間に現実空間の「双子」を構築して、現実的には再現の難しい危険性の高い事象、災害、高価な機器の導入後の効果検証などを仮想空間上で検証する技術

販売代理の背景

近年、人による作業を中心とする人海戦術型から構内作業を最新の自動ロボット(マテハン機器)が行うなど幅広い技術レベルの倉庫が存在しています。ただ倉庫の規模ごとに運用に関する課題も多く存在し「人」に頼る解決法に限界を感じている企業も少なくありません。

そこで当社はLeeap Labs inc.が開発した「計画」と「実行」の2つのフェーズで全体最適化が可能なプロダクトを販売します。デジタルツイン技術によって物流業界で実績を積んできたDatumixが販売代理の役目を担うことで、根本的な業界課題の解決を目指していきます。

物流倉庫が抱える課題

物流倉庫には、主に下記のような課題が存在しています。

<倉庫運用の課題>
1.  作業完了時間の推測が極めて難しい

2. 人の資質やスキルセットに所要時間が依存

3.  当日の急な出荷量変更によるリソースの見直しに限界がある

1.  作業完了時間の推測が極めて難しい

同じ量の作業に10人で8時間かかる日もあれば、10時間かかる日もあります。これは1本のペンを1つ注文した人も、100本のペンと10札のノートを注文した人も、どちらも出荷単位が「1」となるからです。また仮に同じ数のアイテムでも体積や重量が異なれば物量特性により作業所要時間は変わります。

2. 人の資質やスキルセットに所要時間が依存

新人とベテラン作業員では生産性に20〜50%以上の差が生じるほか、同じ人でも時間帯や曜日、天候を含め、人は多くの要因に生産性の影響を受けます。

3.  当日の急な出荷量変更によるリソースの見直しに限界がある

当日の荷物量の急な増減により実行フェーズでのリソースの臨機応変な見直しが求められますが、動員する作業者数は決まっており、人の生産性向上を見込むやり方には限界があります。

プロダクトの詳細
「人の作業管理と物量性質の2つを同時にAIが考慮」

当社が販売を行う「”レベルプランナー・プラットフォーム”の倉庫モジュール」は、

・データの可視化
・シミュレーション
・作業員の最適化

の3つの視点から、根本的な課題解決を目指します。

倉庫運用は現場リーダーの勘と経験に頼りがちですが「”レベルプランナー・プラットフォーム”の倉庫モジュール」ではこれまでの過去データをAIモデルが考慮・学習し、正確な作業完了予測時間を推定。

運用状況のデータを用いて進捗や負荷状況をリアルタイムに把握することで、作業員人数の変更などを代表とする設定変更による生産性の変化をシミュレーションすることが可能です。

日常業務の逆算的なシミュレーションができることで「このペースで作業を行った場合、就業時間までに業務終了するのか」などをリアルタイムに表示。

デジタルツインとAIの最適化モデルによって、作業員の時間帯別の人数の最適化や順序など複数項目に対しての最適化が可能になり、場当たり的な最適化を行わざるを得ない現状を変えていくことができます。

プロダクトの強みー「計画」と「実行」の2つを全体最適化ー
「計画」と「実行」の2つのフェーズを合わせた全体最適化思想

「”レベルプランナー・プラットフォーム”の倉庫モジュール」は物流や庫内など対象セグメントの自動化レベルを問わずに導入可能であり、全体最適することに注力している点に強みがあります。

<強み>
1、短時間で低コストな導入
WESのようなWCSの制御も含めたシステム改変で倉庫の運用を全て停止し、大規模に刷新するような費用や期間は必要はありません。WMSが導入されていることのみが前提となるため、極めて短時間なインテグレーションが可能になります。”計画”フェーズのみの試験運用も可能で、出荷実績を管理するエクセルデータのみで簡単に開始できます。

2、最適アルゴリズムの特許を含む受託サービスでの補完カスタマイズ
デジタルツイン技術を有する当社は効果と新規性が評価され、特許取得の受託サービス用アルゴリズムや3Dによる可視化など、サービスとして補完する多くの実績と技術を保持しています。ご希望があればカスタマイズも可能です。

可能なスピードで、並走・協力しながらDXを推進したい

Datumix株式会社 代表取締役・鈴木 智之氏

日本は人材流動性が欧米のそれに比べ極めて低いことから、物流現場でのオペレーションは属人性が高く、標準化ソフトウェアの導入は簡単ではありません。日本の既存の商習慣を考慮しながらも、可能なスピードで並走・協力しながらDXを推進していきます。

Datumix株式会社について

シリコンバレーを拠点とする「Datumix Inc.」は2017年5月に設立されたAI開発企業です。デジタルツインとAI技術を組み合わせ、物流業界を中心に、最先端のDXソリューションを提供しています。

Datumix株式会社は2018年8月に設立された日本法人で「Datumix Inc.」の子会社にあたります。米国と日本の両拠点から世界中の最新の論文や事例を収集し、日本国内に導入しています。

代表者: 鈴木 智之
所在地: 〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-34-5 いちご東池袋ビル6F
URL: https://datumix.co.jp/
事業内容: 物流業界向けDXコンサルティング、開発

リープラボ株式会社について

通常サイロ化される各事業部を需要変動に対して同期化させるだけでなく、計画を平準化実行させることで強力にブルウィップ効果を抑制し、未来の不確定なボラティリティ耐性を高め、企業の利益最大化に貢献するプラットフォーム『レベルプランナー』を開発するスタートアップ。

”実行”オペレーションの現場データを利活用し、AI&デジタルツインでモデル化することで、実行可能で正確な”計画”を適用しサプライチェーン全体の最適化を支援する。

所在地: 88 Howard St, San Francisco CA 94105 USA
URL: https://www.leeaplabs.com/