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スマート物流におけるデジタルツイン・デジタルトリプレット活用とは



内閣府から発行されている「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)スマート物流サービス研究開発計画」では、在庫削減や輸送の小口多頻度化、物販系分野のEC 化が進行していると言及されています。

現実として、物販のEC化は進行しており、2017年度には物販売上全体の5.8%だったものが、2022年度には10%になると予想されています。それに伴い、宅配便のEC 取扱い量も2017年度の40 億個から2022年度には58億個と、大きな増加が予想されています。

一方、日本の労働人口。少子高齢化によって、2017年の6720 万人から2025年には6150 万人と大幅な減少が予想されています。物流業界では労働人口に対する宅配便量への対処が必要ですが、物流事業者の努力だけでは対応しきれなくなってきています。

そんな物流業界が大きな期待を寄せているのが「スマート物流」。IT技術を駆使した物流業務効率化への対応は急務となっている中で、「デジタルツイン」「デジタルトリプレット」に注目が集まっています。

スマート物流に欠かせないデジタルツイン・デジタルトリプレット

まずは、デジタルツイン・デジタルトリプレットの意味についてお伝えします。

デジタルツインとは?何を使うのか?

デジタルツインとは、物理空間の情報をサイバー空間で再現することを指します。ツインとは「双子」の意味で、デジタルツインとは、そのまま「デジタルの双子」を意味します。

サイバー空間で物理空間の情報を再現する手法として、従来は「シミュレーション」という手法が使われていました。

しかし、シミュレーションには問題点があります。それは「サイバー空間上のモデルがアップデートされない」こと。その点、デジタルツインならサイバー空間上のモデルが常にアップデートされていくので、常に最新の状態でシミュレーションが実行できます。

デジタルトリプレットとは?デジタルツインとは何が違うのか?

デジタルトリプレットは、デジタルツインとAIを連携させたものです。AIを連携させることによって、今まで困難だったノウハウをサイバー空間上に蓄積できます。

AIと連携することにより、過去のノウハウに基づいた高い精度の作業を実施できたり、過去の傾向をもとに今後の対応を提案してもらえたりと、AIの特徴をデジタルツインに利用できるようになります。

デジタルツイン・デジタルトリプレットのメリットとは


ここでは、デジタルツイン・デジタルトリプレットのメリットをみていきましょう。

自動倉庫などを作った場合の生産効率を予測できる

自動倉庫は、荷物のピッキングや移動などが自動化された倉庫です。ボタンひとつで荷物を取り出して移動させられ、今や物流の根幹を担っているといっても過言ではありません。

しかしながら、自動倉庫などの設備を作る場合は実際に作ってみないと生産効率など細かい部分が見えてこないのも事実。また、机上の検討時には出てこなかった思わぬトラブルが発生することも。

そこでデジタルツイン・デジタルトリプレットを活用すれば、建築後の自動倉庫をサイバー空間に作成できます。想定している運用と同じ方法でデジタルツインを動かせば、机上の検討時には見えない問題点が見えてくることもあります。

また、デジタルツインを運用し続けることによって、ノウハウをAIに蓄積していくことも可能です。自動倉庫の建築後もデジタルツインを運用することによって、AIから改善点を提案してもらえます。

機器やロボットなどの予防保全ができる

機器やロボットを使っていると、当然個々のパーツの減りやへたりといった、メンテナンスを必要とするタイミングが訪れます。

特に倉庫や工場では、機器の故障による停止を最小限に抑え、稼働率を上げていくことが重要です。そのため、機器のメンテナンスも故障をしてから実施するのではなく、故障前のメンテナンス実施が重要になってきます。

このように故障前にメンテナンスしていくことを「予防保全」と呼びます。

予防保全の実施要否は手動チェックによる判断がほとんどで、熟練度の高い従業員が広い倉庫を見回って予防保全のタイミングを察知していました。

そこでデジタルツインを使用すると、機器の運用状況や運用期間をリアルタイムにデジタルツインへ反映していくことにより、予防保全のタイミングも算出できます。

導入後も常に効率化を提案してもらえる

デジタルツイン導入後も、デジタルツインに自動倉庫などの運用状況をリアルタイムで反映していけます。

この運用状況をAIに学習させることにより、導入後も常に運用効率化を提案し続けてもらええます。特に倉庫内の棚配置や、配送経路の検討などに効果を発揮するでしょう。

 

デジタルツイン・デジタルトリプレットの事例

デメリットを抱えつつも、デジタルツイン・デジタルトリプレットの導入は各分野で進んでいます。ここでは、デジタルツイン・デジタルトリプレット導入の事例をお伝えします。

道路や建物配置など都市情報をデジタルツインで再現

現在、日本政府主導で「ダイナミックマップ」の制作が進められています。ダイナミックマップとは、高精度の3D地図のことです。

このダイナミックマップを作れると、配送計画などもデジタルツインを使用したダイナミックマップで再現しながら検討を進められるのです。

各地のイベントなどのデータと各社の配送計画から渋滞も予測できるため、今までと比べて効率的で無駄のない配送計画が可能。

さらに、AIと連携させたデジタルトリプレット上では、過去の学習から配送計画をAIに提案させることもできます。

トラックや航空機などの機体情報を収集し仮想機体を作る

デジタルツインをトラックや航空機などに適用できると、仮装機体がサイバー空間上に作成され、必要な情報をリアルタイムで収集できます。

現在の一般的な配送トラックは、自車の走行情報を社内の複数システムに向けて送っています。しかし、この走行情報、同じデータを含むメッセージを複数システムに送信することもあり、送信効率が悪くなっていることもよくあるのです。

そこで、デジタルツイン上にのみデータを反映させて、社内システム上でデータが必要な場合はデジタルツイン上から収集させるようにすれば、通信コストを抑えられます。

さらにデジタルツイン上の情報をうまく利用すれば、過去の傾向から次の保守時期を予測できることも。

この仕組みを航空機などに適用すると、高額なメンテナンスを必要最小限にできます。機体に設置したセンサーから得られる各種データや仮想データを使って分析処理を行うことで、個々の機体ごとに、より精度の高い洗浄頻度を導き出せるのです。

物流倉庫使用の効率化

物流業界では現在、「物流不動産」と呼ばれる倉庫の賃貸ビジネスが活発になっています。
メーカーや物流業者などが自社資産として倉庫を持つのではなく、不動産会社などが開発・運用している物流施設を借りるのです。

不動産会社などが開発・運用している物流施設内では、現在は個々の会社で個別にシステムを開発し運用しています。しかしこれでは、業務の繁閑に細かく対応することはできず、物流施設の使用効率という点ではよくありません。

そこで、デジタルツインを含めた共通システムに切り替えると、物流倉庫全体で使用の効率化を図れます。またAIと連携してデジタルトリプレット化すれば、倉庫使用のプランを提案してもらえます。

物流施設の設備も共用にしておくと、業務の繁閑に合わせて使用割合を上げ下げすることもできるのです。

デジタルツイン技術を用いれば、極端な話、現実世界をそのまま仮想世界へ移せます。
そのため、将来的にはサプライチェーン全体にデジタルツイン・デジタルトリプレットが適用され、全体的な効率化を考えた運用がされるでしょう。

スマート物流化の成功にはノウハウを持つ企業への発注が必須

スマート物流化を効果的に進められると、業務の効率化が図られ、ある程度の人員不足への対応もできるようになります。

しかしながら、スマート物流化を進めるには物流業界の深い知識が必須です。単純にシステムの知識があるだけの企業では、スマート物流化の成功は難しいでしょう。

 

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